こんにちは、株式会社Youth Planet-編集部です。
退職が決定したら、最後の大事な仕事は担当してきた業務の引き継ぎです。
退職の引き継ぎや挨拶について、転職者から質問されることが多いのが、以下の2点です。
- 「メールで挨拶してもいいですか?」
- 「どんな内容がいいんですか?」
自分の都合で退職日を決め、十分な引き継ぎ期間がないまま中途半端な引き継ぎを行ってしまうと、後任者をはじめ退職する職場に迷惑がかかり、トラブルが起こってしまうこともあります。
引き継ぎは、あなたがいなくなっても、業務を滞りなく続ける目的で行います。
挨拶は、お世話になった先輩・同僚・後輩への感謝の気持ちを表現することに加えて、去り際の印象をクリーンなイメージにすることを目的に行います。
この記事では、退職時の引き継ぎと挨拶についてお伝えします。
退職の引き継ぎ
退職の引き継ぎは、退職日を上司と合意してから行います。退職時期を見誤って、強い退職の引き止めなどにあったとしても、社会人のマナーとしてできるだけの対応ができることが望ましいです。
引き継ぎ:社内後任者への対応
社内後任者への引き継ぎについては、日常業務だけでなく、職種ごとに異なる中期・長期での大枠の仕事を忘れないようにしましょう。
実務だけでなく、職場の季節ごとのイベントや評価制度やキャリア制度など、実際にその業務に従事したからこそわかる部分も引き継げれば、後任者の仕事がやりやすくなるはずです。
引き継ぎ:取引先への対応
取引先には訪問して後任者を紹介することが一番ですが、やむを得ず訪問できない場合は、前任者から担当変更の挨拶メールを送ります。
担当変更の挨拶メールは、これまでお世話になった厚意に対して、誠実に応えるために行なうものです。
取引先への挨拶のタイミングは、退職日の2~3週間前が良いと言われております。
件名:退職のご挨拶(××株式会社 △△)
本文:
株式会社○○○○ ●●様
いつも大変お世話になっております。××株式会社の△△です。
私事で大変恐縮ですが、一身上の都合により3月31日を持って退社することになりました。
●●様にはこれまで何かとお力添えをいただき、心より感謝しております。本体であれば直接ご挨拶をすべきところ、メールでの挨拶になりましたことお詫び申し上げます。
●●様には入社当初から目をかけて育てていただき、大変多くのことを学ばせていただきました。私がなかなか営業数字をあげられない時、温かい言葉をいただいたこと、今でも覚えています。
後任は同じ部署の◎◎が務めさせていただきます。
後日改めて◎◎がご挨拶に伺いますので、変わらぬご指導の程をよろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、貴社のご発展と●●様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
××株式会社○○事業部 △△△△(署名)
退職の挨拶
退職が決まったら、一体いつ挨拶をしたらいいのか、メールを送ればよいか迷ってしまう方も多いです。
挨拶・メール送信のタイミングは最終出勤日
社内の挨拶は、これまでの感謝を伝える「最後の挨拶」に近いものです。そのため、退職が掲示板などで広報されてすぐ送るのではなく「最終出勤日」に挨拶、を行います。メール送信のタイミングも「最終出勤日」よいでしょう。
もちろん、社内での慣習がある場合は、そちらを優先するべきです。
ただ、ない場合は「最終出勤日」を選びます。また、送信時間はなるべく業務に支障がない時間に送るのもポイントです。有給などを消化する方は、あらかじめ最終出勤日に送っておくと良いです。
【例文付き】退職メールのポイント
ポイントは3つあります。
- 件名は「退職の挨拶」だとわかるものにする
- 退職理由は細かく書かない
- 退職後の連絡先は書いてもOK
件名は「退職の挨拶」だとわかるものにする
件名は趣旨がひと目で分かる「退職のご挨拶(○○)」など、名前とセットにしてシンプルに書くと良いです。メールの中には、迷惑メールや自分には関係ないものとして、読み飛ばされる場合があります。
退職理由は、細かく書かない
退職理由は、書き始めると、どうしても細かく書きたくなるかもしれません。ですが、あまり込み入った話をしないのが、ビジネスマナーです。
退職理由が自己都合の場合は「一身上の都合」と書くにとどめるようにしましょう。
退職後の連絡先は、書いてもOK。
退職後の連絡先を書いても大丈夫です。今後も社内での関係性を維持し、連絡をとっていきたい方もいると思います。社内の場合は、挨拶メールに「私用の連絡先」と「今後連絡をいただける場合は、下記までお願いします」と添えるようにしましょう。そして、名前と所属先のみを書いたシンプルな署名をつけるのがポイントです。
件名:退職のご挨拶(△△)
本文:
○○事業部○○課の皆様
お疲れ様です。このたび、一身上の都合により3月末で退社することになり、本日が最終出社日となりました。
本来であれば直接ご挨拶をすべきところ、メールでの挨拶にて失礼いたします。在籍中はいたらぬ点もあったかと思いますが、お世話になりありがとうございました。皆様から温かい叱咤激励の言葉をいただき、感謝しております。
業務を通じて壁に当たることもありましたが、多くのことを学ばせていただきました。今後もこの会社で培った経験を、活かしていきたいと思っております。
退職後の連絡先は下記になりますので、今後ともご連絡いただけると幸いです。
メールアドレス:
携帯番号:
最後になりましたが、皆様のさらなるご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今まで、本当にありがとうございました。
○○事業部○○課 △△(署名)
挨拶の際、職場にお菓子は渡すべき?
退職の挨拶の際、お菓子は必須ではありませんが、感謝の気持ちを形で表すことができます。
最終出社日や部署内の挨拶をスピーチで済ませる場合に、みんなで食べてもらえるお菓子を用意してもいいでしょう。
お菓子を用意する場合は、日持ちがするものが無難です。缶入りのクッキーなど、すぐに食べなければならないものよりも、個包装されているものの方が、持ち帰ったり翌日以降に食べたりできるので親切です。
退職の引継ぎをする際の注意点
退職の引き継ぎに関する注意点は以下の通りです。
退職日の3日前までを目安に引継ぎ完了する
引き継ぎのスケジュールは時間に余裕をもって計画しましょう。
その都度進捗を確認しながら退職日から逆算して3日前までに完了するように終了できるように引き継ぎを行いましょう。
3日の猶予を持っておけば不測の事態が起きても対応できるでしょう。
引継ぎ内容は形に残す
引き継ぎを行う際は後任に業務内容をきちんと理解してもらうため、しっかり時間を取って話し合いながら進めていくことが重要です。
また、一度聞いただけでは理解できないところも多々出てくると思うので、重要な内容はできるだけ文書にして残し、ファイル化して共有しておくと良いでしょう。
挨拶回りはしっかりと
挨拶回りは前述した通り、社会人のマナーとしてとても重要なポイントです。
退社の挨拶は社内だけでなく、取引先などにも挨拶をきちんとすることで会社同士の信頼関係を守ることができますし、後任の紹介も忘れずに行いましょう。
また、後任や上司には万が一トラブルが発生したり忘れ物があった時のために、緊急連絡先として個人の携帯番号やメールアドレスを知らせておくと良いでしょう。
まとめ
退職の引き継ぎ、挨拶、メールの書き方などお伝えしてきましたが、いかがでしたか。
退職交渉も大変ですが、退職日までに退職手続きと退職の引き継ぎを考えてスケジュールを立てないと後から社内を混乱させることになり、スマートに旅立てている状態とは言えないでしょう。円満退職は、飛ぶ鳥あとを濁さずです。