銀行員の第二新卒の転職が増加している?
こんにちは、転職エージェント堀田です。年明けからBusiness Insiderさんの以下の記事が、世間を賑わせているようですね。
https://www.businessinsider.jp/post-159227
そして、たまたま本日弊社のオフィスのベルが鳴り飛び込み営業してきたのが、地銀の銀行員で銀行員の転職の話になったので、私も元メガバンクの銀行員で、現在は転職エージェント社長として、銀行員の転職についてブログを書いてみようかと思います。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の転職増加の感覚値
上記の記事内では、リクルートエージェントやエンエージェントのコンサルタントに取材もしながら、実際に転職サイトへの登録者数の推移のグラフも載せているので、銀行員の転職希望者が増えているのは間違いないでしょう。
実際に転職エージェント社長である私にも、ここ最近銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の転職相談数は増えています。
私の感覚値としては、第二新卒の中でも1-4年目ぐらいまでの銀行員の方が多です。
5年目を過ぎた方は転職市場価値は高まっているのに、転職に消極的になり銀行員を続けて後悔している人は少なくありません。
銀行員の第二新卒(5年目以降)の難しさ
銀行員で5年目を過ぎた方は転職活動を開始してみるものの、最終的には内定を獲得しても転職活動をやめてしまう方 もかなり多いのも事実でしょう。
メガバンクで企画系の仕事をしている7年目の方とメガバンクで営業をしている6年目の方が、弊社経由で転職活動を行い、最終的に複数社の内定をもらったものの、内定を辞退して銀行に残ることを決めた例もこの半年の中で起きているのも事実です。
1名の方は銀行のような巨大組織で企画業務をやっていてもビジネスの手触り感がなく、年収を下げてでもベンチャーで世の中を変えるようなサービスを作る一翼を担いたいという思考で転職活動を開始し、とても優秀な方なので、各企業が求人募集していないポジションを作ってまで内定をだしてくれたが、最終的には家族ブロックで銀行に残留しました。
もう1名の方も営業マンとして非常に優秀な成績を残していた方ですが、転職活動をして有名企業から内定獲得後、退職意思を銀行に伝えたところ、銀行の役員まで出てきて引き止めにあい、好きな部署に今すぐに転勤させてやるという話を銀行側からもらったことで、銀行に残ってしまったのです。
なぜ5年目を越えると銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の転職は少ないのか?
本日、弊社に飛び込み営業してきた地銀の銀行員の方とも話しましたが(その方は29歳で7年目)、銀行員は5年目ぐらいを境に転職のハードルが一気に高くなります。
理由は以下4点です。
年収の立ち上がりが早く、転職しても他の業界と給与水準が合わない
第一の理由は間違いなく年収の問題です。
銀行の中でもメガバンククラスになると、初任給こそ20万円ぐらいで足並みを揃えていますが、毎年年収が100万円近く増えて、29歳-30歳ぐらいで1,000万円前後の年収を源泉徴収ベースで手にしている方も多いです
つまり入社5年目ぐらいになると700万円ぐらいの年収を手にするので、転職しても給与水準が全く合わないのが転職の大きな阻害要因になってくるのです。
退職金や役職が上がるタイミング
銀行員は5-10年目ぐらいで役職がついたり、退職金がグッと上がったりするタイミングがあります。
それにより銀行員を5年続けてしまうと「役職の上がるタイミング」「退職金が上がるタイミング」が目前に迫っているので、なかなか転職活動に移行できなくなる側面もあります。
家族ブロックに加え、銀行員は結婚が早く「嫁ブロック」が発生しやすい
これは誰かデータを取って欲しいのですが、私自身も26歳の誕生日に銀行の同僚と結婚をしたし、私の周りの銀行員の知り合いを見ていてもそうですが、銀行員は結婚がかなり早い(と思っています)。
2015年の厚生労働省統計情報部「人口動態統計」によると、平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.4歳とあるが、銀行員の平均初婚年齢は男女ともに20代ではないでしょうか。
これにより男性の銀行員は5年目ぐらいになると結婚している人が多く、嫁ブロックが発生しやすい状況が生まれやすいのです。
また世間的にも銀行員というのは安定している仕事だと思われているので、家族の反対に合いやすいことも確かに多いのです。
ストレスに慣れる
銀行員は、真面目な人という印象をお持ちの方も多いが、新卒で採用されて同期と顔を合わせた時は、こんなにキャラの立った人たちがいるのかと思わせるぐらい皆個性が強いですよね。
しかし、その飛び出た杭を新人研修から徹底的に教育して、リスク管理を徹底的に覚えさせて仕事上では個性を出さないように強制させると、世間の皆さんが思っている銀行員が出来あがるのです。
そして大学時代まで伸び伸びとあらゆる分野で活躍してきた学生が、銀行員になって1-4年目の時は、あまりのギャップにこのストレスに耐えられないのです。
しかし5年目にもなると「これが銀行員か」という悟りを開いて、圧倒的な労働密度でノルマの厳しい仕事でも慣れてしまうので、転職を考えなくなってしまうのです。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒が転職したい動機
冒頭の記事の中では、エージェントの方の話として銀行員の転職動機について以下のように書いてあります。
- マイナス金利の長期化によるメガバンクの構造不況
- AI活用による業務の見直し
- フィンテックの台頭による環境変化
などが不安を高めていることを指摘した上で、「いわゆるミレニアル世代はのし上がって行こうというより、ワークライフバランスのライフ重視の傾向がある。出世よりも社会貢献という意識が強く、昇進のためには全国転勤は当たり前という社風にそぐわない人も出てきている」と話す。
とありますが、元銀行員で転職エージェントである私や、私の数多くいる銀行員の友人、転職者の話からは上記のような印象を受けるのはほんの一部です。
実際に銀行員と話すと、フィンテックやAIによって銀行員の需要は減るんだろうなという話はよく出てきますが、システマチックにやれること以外に銀行員としてやれることを探そうという向上心のある人も多く、本心から不安に思っている人は少ないように感じます。
またワークライフバランスのライフ重視とありますが、銀行員の転職の思考性として、そもそも今も全国転勤なので転勤も大丈夫だし、ゴリゴリ働くのもそこまで気にしないという人は異業界の転職者より多いのではないでしょうか。
転職動機の本心は、銀行の古い組織構造に嫌気を指していたり、楽しく仕事をしたいという思考で転職を開始する方の方が圧倒的に多いと思います。
- 上司に怒られることは構わないが、感情論で怒る人・手が出る人がいるので嫌だ
- 評価制度上、失敗しないリスクばかり考えて仕事するので、仕事がつまらない
- 営業で頑張っても結局学歴の高い人がエリート部署と言われる部署に転勤する
上記のようなことに嫌気を指して、転職を考えるのが多いのが銀行員の実態です。
しかし、最終的には他業界との年収ギャップや銀行員のプライドの高さなどがネックになり、転職に二の足を踏み、最後は銀行員として後悔しながら過ごしていくのです。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の強み・弱み
銀行員が異業界に転職をして活躍するという話はよく聞きます。
また、転職エージェントをしていてもやはり銀行員の第二新卒は総じて優秀だと私も思います。
弊社でも銀行員の転職をサポートさせていただくことが多いので、銀行員の転職に関するまとめをまとめました。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の強み
私自身メガバンクから転職経験しましたが、やはり上司への報告の仕方・そこからの日々の営業活動の動き方は銀行員の方がはるかに洗練されていると思います。
会社が年間で〇〇円の売上目標を達成するために、私たちの事業部・グループは△△円の数字を目標に動いていて、そのために個人として□□円のノルマをやる必要がある。だから私は今月・今週こういう動きをして、ノルマの不足を補うんです。
銀行員は、上記のことがしっかりと頭の中で整理されていて、上司や周りの人への報告も非常に上手いのです。だからノルマとのギャップを理解して、そこを埋めるための行動が出来る為、銀行員の転職の強みと捉えられます。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の弱み
しかし、銀行員は「自分で発信する力」これが弱いです。
私自身、銀行員時代に指示待ち人間だと思ったことはないのですが、一般企業に行くと銀行員は指示待ち人間です。
銀行では、一年目から完璧な研修が用意されていて、提案書も完璧に作られていて、上司にお伺いを立ててから行動するという癖が染み付いています。
しかし、一般企業では研修があると唱っていても実際は銀行のように完璧な研修はありません。
例えば銀行で社内システムの使い方が分からない時、使いづらい時は銀行員のあなたならどうするでしょうか。サポート部署に電話したり、上司に相談して、次の行動を決めていませんか?
一般企業ではサポートする部署すらないことも多々あります。全て自分発信でシステム会社に電話して呼び寄せて、「○月○日にシステムの勉強会やるので、上司や社長もそこにきてね」みたいなテンションで仕事を進めていきます。
銀行員で上司に向かって「この日に勉強会に来いよ!」なんていう動きは発生することはほぼないですよね。
それぐらい銀行員の動き方は知らず知らずのうちに受け身人間になっているんです。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の転職先はどこ?
冒頭に紹介した記事内にもあるが、昔は金融業界出身者は金融業界でグルグルと転職するというパターンが多かったかもしれませんが、最近の弊社に相談にくる銀行員(メガバンク・地銀・信金)第二新卒の方は、金融業界には残りたくないという思考の方の方が多いです。
今は転職のマーケットも開かれてきて、特に銀行員の第二新卒はどの業界からも好かれます。
マナーなどの素養もしっかりしていて、数字にも強いと思われているので、営業などの仕事ではどの業界でも引っ張りだこです。
さらに、少し頭の良い方であればハードルは少し上がるがコンサル、経営企画、財務経理などのポジションへのポテンシャル採用で転職される方も多いです。
しかし、あくまでもポテンシャル採用であるので、異業界への転職が通用するのは20代の第二新卒のうちが強みだということを忘れてはいけません。
30代の銀行員は逆にマネジメント経験も持っていないので、ただの高年収の1人のプレイヤーであり、一般企業からは必要ないと思われます。
銀行員の具体的な転職先についは、以下の記事で事例を踏まえて説明しております。参考にして下さい。
銀行員(メガバンク・地銀・信金)の転職で成功している人達
確かに、銀行員は給料を転職をすると給料は落ちるかもしれません。また、親世代の方達・嫁・友人から見れば何で銀行員をやめるのか理解できないと思われるかもしれません。
しかし、銀行員出身で圧倒的に稼いでいる人や社会的に認められた人、また転職先で中心社員になり活躍している人も非常に多いことも事実です。
楽天の三木谷さんだって、ユーグレナの出雲さんだって、タリーズの松田さんだって、大物政治家の石破さんだって、みんな元々は銀行を第二新卒で辞めるというリスクを取ってきたからあんなに成功したんです。
あなたも、悩んでいるならリスクを取って行動してください。
悩んでいる時間ってハッキリ言って「無駄」です。
元銀行員がオススメする転職の秘策
圧倒的に転職に成功する秘策は、転職エージェントを活用することです。
銀行員だと間違いなく転職エージェント経由で転職してください。(私も転職した時にはエージェントを使いました。)
その理由は3つあります。
- 銀行員だと条件の良い非公開求人をガンガンくれる
- 日程調整などめんどくさいことをサポートしてくれる
- 年収交渉を請け負ってくれる
1. 銀行員だと条件の良い非公開求人を優先的に教えてくれる
20代の銀行員(メガバンク・地銀・信金)はとにかく、転職市場価値が高い為、同業・異業種問わず引っ張りだこです。
転職エージェントのビジネスモデルは、あなたの転職後の年収の10~20%を報酬として受け取ります。ですので、市場価値が高い銀行員には、年収条件が非常に高い求人を優先的に渡すのです。
2. 日程調整などめんどくさいことをサポートしてくれる
銀行員あるあるだと思うのですが、銀行員って労働密度が濃くないですか?お昼の休憩時間なんてないようなものですし。
そんな忙しい銀行員が転職を考えたときに、時間がなくて面接の日程調整や職務経歴書の作成など本当にめんどくさいのです。
転職エージェントは、転職に関する全てのサポートをするので日程調整や書類選考の準備など、めんどくさいことをサポートしてくれます。
3. 年収交渉を請け負ってくれる
上述しましたが、転職エージェントの成果報酬はあなたの転職後の年収次第です。
営業能力が高い転職エージェントは、内定が出た後、企業と年収交渉をガンガンやってくれます。
しかし、一般的に企業には優秀な営業マンもいれば、成績が悪い方もいます。
転職エージェントも同様に成績が悪い方もいるのですが、すぐに入れるブラック企業や年収交渉に失敗し続ける転職エージェントが多く存在していることも事実です。
転職エージェントの登録のコツ
銀行員からの転職って場合によっては条件が悪くなってしまいますので、失敗したくなければ、転職エージェントの登録のコツを覚えておきましょう。
大手転職エージェントを利用するコツは必ず比較することです。
車や物件など人生において大きな買い物をするときには、複数の業者に見積もりを確認して一番条件の良い見積もりで購入・交渉を進めることが多いですよね。
転職も同様に今後の人生の大きな転機なので、複数の転職エージェントに求人を準備してもらい、一番条件が良い求人・相性の良いエージェント経由で転職を進めていくことがセオリーなんです。
一般的にも会社には、優秀な営業マンもいれば、成績が悪い方もいますよね。転職エージェントも同様に営業能力が低く、成績が悪い転職エージェントがいるので注意して下さいね。
<営業成績が良い転職エージェントの特徴3点>
- 連絡スピードが早い
- 求人を的確に選んでくれる
- 職務経歴書や模擬面接を丁寧にしてくれる
(登録自体は3分程度、完全無料で費用等は一切かかりません。)
ランキング | 登録必須度 | 詳細 | |
doda | 全ての方に 必須 | 顧客満足度が高い 丁寧な対応 ノウハウが好評 | |
リクルート エージェント | 全ての方に 必須 | 業界最大手の求人数 大手企業への転職実績多数 | |
パソナ キャリア | 初めての転職に 必須 | サポートが丁寧 非公開求人にも期待が寄せられる。 | |
マイナビ エージェント | 20代・第二新卒にオススメ | 20代・第二新卒の 求人情報が豊富 | |
JAC Recruitment | 外資・技術系に 必須 | スペシャリスト採用では実績No1 経験を生かせる。 |
要は転職エージェントには3~5社一気に登録 → 各エージェントの連絡スピードをチェック → 求人を的確に教えてくれるかチェック → 職務経歴書・模擬面接対策が丁寧かチェックするだけでいいんですよ。
あとは優秀な転職エージェントが、勝手に転職エージェントが求人を探して、企業に合わせた対策をしてくれて、年収交渉までやってくれるんです。
それでは具体的な転職エージェントの詳細をご紹介していきます。
doda | 顧客満足度が高く丁寧な対応とノウハウが好評
パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する「doda」は、顧客満足度が高い転職エージェントで営業能力や連絡スピードが高いです。
特徴は、担当者の対応が平均的に良く、当たり外れが少ない転職エージェントだと言われています。
- 年間約2万人の転職成功達成の実績
- 業界専門のアドバイザーが在籍
- 20万件以上(※2023年3月時点、非公開求人を含む)の求人を保有
パソナキャリア | 初めての転職には必須
初めての転職活動や、サポート力を重視する方には「doda」と「パソナキャリア」の登録をおすすめします。
また、平日夕方や土日の面談や相談対応も可能なので、在職中の転職活動など、時間にあまり余裕がない方にとっては利用しやす転職エージェントです。
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マイナビエージェント | 20代・第二新卒にも強い
「マイナビエージェント」は、メリット・デメリットがはっきりしています。
メリット | デメリット |
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